幕張店は全国のイトーヨーカドーの中で売上高上位店。肝入りの改装プロジェクトに参加しました。
「広い売り場に回遊性をもたらし、ワンストップショッピングを実現させること」
「高い売りげシェアを誇るヘルス＆ビューティー区画のあり方に道筋をつくること」
この2つの重要課題を果たすべく、自営区画のあるべき姿を模索しました。
【 担当領域 】
・改装コンセプト・グランドデザインの構築
・サイン計画及びサインデザインプラン
・ 什器・備品のデザインディレクション
・ VMDディレクション
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売り場の回遊性を高める施策
コンサルティングを任されているLIFESTYLE STORE売り場のみならず、食品を含めた自営売り場全体の目線で、買い回りをよくするための施策を行いました。
迷わせないサイン計画
広い館内では現在地のその先に何売り場があるのかを把握しにくい。そもそも、そのフロアに売っている商品カテゴリーすら分かりづらい、という現状がありました。
そこで、お客さまを迷子にさせないための2種類のサインを新たに開発。
・融合誘導サイン
買い回りを促すために、導線の交わる箇所を中心に設置し、食品売り場やフードコートなど、フロア全体に対する誘導を目的に設定しました。また、指し示す売り場に何が売っているのか、瞬時に伝わる「言葉」にこだわりました。
あちこちに点在するサインは親切そうに見えますが、掲出するものが多いほど情報過多となり、視線をちらつかせてしまいます。そこで、サインをできる限り集約し、お客さまをスムーズに誘導できるよう、売り場案内とともに施設案内（トイレ・インフォメーションなど）も併せて掲出できる仕様を考案しました。
・単独誘導サイン
売り場の入り組んだ場所でも方向が示せる、小回りが効くサインで誘導を補いました。特にお会計は売上に直結する大切な機能。どの場所に居てもお会計の位置が認識できるよう配慮しました。
売り場の磁石となるパワースポット
トラフィックが多い場所に「パワースポット」と称した魅せ場を設置。高さや動きのある「パワースポット」を各所に設けることで、お客さまが自然に引き寄せられ（磁石の効果）、回遊性を高めることに繋がりました。
また、アクセント什器と背景となる商品陳列も含めた一体感のある提案をすることで、購買意欲の促進を図りました。
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ワンストップショッピング実現のための、ヘルス&ビューティーの立ち位置
自営区画の中で買い回れる、「ワンストップショッピング」を実現するための鍵は、「薬」を扱っているヘルス＆ビューティー区画のもっとも効果的な売り場構築。自営区画内にあるヘルス＆ビューティーの売り場であり、なおかつ「薬」を販売するドラッグストアとして認識してもらえるような売り場づくりが必然でした。すなわち、「自営区画内で展開するドラッグストア」の具現化です。
自営区画としての佇まい
「自営区画内で展開するドラッグストア」を表現するために、柱巻き・分類サイン・什器の配列システムはLIFESTYLE STOREの意匠とルールを活かしました。さらに、「ドラッグストアとしての品揃え」を認知させるために、主導線であり、流入が見込まれる食品売り場から視認が取れる場所にて、サイン看板・「薬」の文字・柱巻きのパネルをがっちりと掲出し、存在をアピールしました。これにより、自営区画の中で生活必需品を買い回れるというメリットを、十分に発揮できる売り場構築を提供しました。
ドラッグストアみたいな賑わい感
上述のように、自営区画としての立ち位置は果たせました。しかし、ドラッグストアが醸し出す、高揚感やディスカウント感を表現することが、競合に負けない売りづくりには必須でした。
そこで、媒体は視認性のあるネイビーを基調にインパクトのあるデザインに。柱巻きパネルや天吊パネルでピクトを用いた賑やかで分かりやすい表現を掲出しました。また、いわゆるドラッグストアと一線を画すよう、POPのデザインをフォーマット化することで統一感を出し、信頼性を高める売り場づくりを目指しました。
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今回は、イトーヨーカドーの強みである品揃えの幅を活かし、イトーヨーカドーだけで買い物を完結してもらうことを狙いとした売り場づくりを目指しました。
誘導サイン・パワースポットという仕掛けを用いて、「商品を見つけられない」「売り場で迷う」お客さまにとってのストレスを是正し、売り逃しのない売り場づくりを行いました。
また、新しいヘルス＆ビューティー売り場のあり方をアウトプットすることで、イトーヨーカドーの売り場構築の道筋を具現化するお手伝いができた改装でした。